『クィア QUEER』あらすじと感想(ネタバレあり) グァダニーノによる、バロウズへのラブレター

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公開日(日本):2025年5月9日

監督:ルカ・グァダニーノ
脚本:ジャスティン・カリスケス
原作:「クィア」 ウィリアム・シュワード・バロウズ

キャスト
ウィリアム・リー:ダニエル・クレイグ
ユージーン・アラートン:ドリュー・スターキー
ジョー:ジェイソン・シュワルツマン
コッター博士:レスリー・マンビル

ネタバレを含む内容となります。ご注意ください!

『君の名前で僕を呼んで』とは異なるグァダニーノの愛

ルカ・グァダニーノ監督の新作映画『クィア QUEER』は、これまでの代表作『君の名前で僕を呼んで』や『チャレンジャーズ』のような同性同士のきらめきや恋愛の甘酸っぱさを期待して観に行き、痛い目を見た人も多いのではないでしょうか?

原作はウィリアム・バロウズ。薬物と幻覚の文学世界

原作はアメリカのビート文学を代表する作家ウィリアム・S・バロウズの同名小説。

1950年代に活躍したバロウズは、薬物中毒や銃による妻の誤射事件など、波乱に満ちた人生を送りながら、独特の文体と幻覚的な世界観でカルト的な人気を博しています。

代表作の『裸のランチ』は、1991年にデヴィッド・クローネンバーグ監督によって映画化されており、バロウズ文学が持つ現実と幻想の境界線が無くなる感覚が見事なまでに映像化されています。

ダニエル・クレイグが演じる「リー」はバロウズ本人

ダニエル・クレイグ演じる主人公のリーはバロウズ本人が投影されており、「自伝的な物語」である、ということも事前に理解しておかねばなりません。

物語は1950年代メキシコ。

リーは、ドリュー・スターキー演じる若い青年ユージーンと出会い、すぐに心を奪われます。

2人はすぐに良い仲になるのですが、ユージーンはどこか掴みどころがなく、感情を表に出すことがありません。

ユージーンの気持ちを知りたいリーはテレパシー効果があるとされる「イェージ」(映画では「ヤヘ」)を探すためにユージーンとともにエクアドルへと旅立ちます。

原作との違い:イェージは見つかるのか?

原作では、最終的にイェージは見つからず、2人はメキシコに戻ってあとに疎遠になってしまい、物語は幕を閉じます。

しかし映画では、2人はイェージの入手に成功しジャングルの奥地で官能的でグロテスクながら美しいダンスを繰り広げます。

リーの「言葉なしで君に触れたい」という願望ががまさに叶うのです。

さらにラストでは「リーは死ぬまでユージーンの膝のぬくもりを忘れなかった」という描写まで追加されています。

ユージーンのモデル、そして“本当の愛”の可能性

ユージーンにも実在のモデル――アデルバート・ルイス・マーカーという人物がいます。

バロウズ本人は彼のことを「あんなやつはどうでもいい」と語っていたようですが、実はめちゃくちゃすきだったのでは?と言われています。

これはグァダニーノ監督がバロウズに向けた「本当はユージーンのこと愛してたんですよね?」「こういう結末を望んでましたよね?」というメッセージにも思えます。

リーの幻想 ユージーンを撃ち殺すシーン

リーの観る幻想の中で、ユージーンの頭の上のコップを打ち落とそうとして、誤って撃ち殺してしまうシーンがあります。

これは実際に「ウィリアム・テルごっこ」をしてバロウズが妻を撃ち殺してしまったのと同じ状況です。

現場に居合せたアデルバートはこの事件をきっかけにリーと疎遠になったとも言われています。

リーは妻を撃ち殺してしまったと同時にユージーンのことも失ってしまった、というのがこのシーンの意味であるように思えます。

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