子どもを守るAI人形が引き起こす惨劇を描いたサイコスリラー。
製作は『ソウ』シリーズ、『死霊館』シリーズの”ジェームズ・ワン”とブラムハウスの総帥”ジェイソン・ブラム”が『インシディアス』以来久々のタッグを組んでいます。
脚本は「マリグナント 狂暴な悪夢」のアケラ・クーパーが担当。
『ゲット・アウト』で主人公の恋人を演じた”アリソン・ウィリアムズ”がジェマ、『ブラック・ウィドウ』でエレーナの少女時代を演じた”バイオレット・マッグロウ”がケイディを演じています。
『M3GAN ミーガン』作品概要
公開日(日本):2023年6月9日
監督:ジェラルド・ジョンストン
キャスト:
ジェマ(アリソン・ウィリアムズ)
ケイディ(バイオレット・マッグロウ)
デヴィッド(ロニー・チェン)
ミーガン(エイミー・ドナルド)
コール(ブライアン・ジョーダン・アルバレス)
テス(ジェン・ヴァン・エップス)
カート(ステファン・ガルノー=モンテン)
セリア(ロリ・ダンジー)
リディア(エイミー・アッシャーウッド)
『M3GAN ミーガン』はこんな人におすすめ
ホラー作品が苦手な人でも大丈夫
人形をモチーフとしたホラー映画と言えば『チャイルド・プレイ』や本作と同じくジェームズ・ワンが手掛けた『ソウ』シリーズや『アナベル』シリーズが思い浮かびますが、本作は呪いや怨念というよりも“行き過ぎたAIの恐怖”を描いています。
そのため、ホラー映画と言いつつも緊迫したシーンやグロ描写はほとんどなく、ホラー映画が苦手な方でも問題なく鑑賞できます。
お約束はしっかりと抑えている
ホラー映画が苦手な人も大丈夫とは言え、ホラー映画のお約束をしっかりと抑えているのが、本作の良いところです。
主人公に対していじわるな隣人や同級生、高飛車な上司など、嫌な奴がしっかりと報復されるという爽快感はホラー映画ならでは。
次シリーズへの「におわせ」というお約束もあり、映画通でもしっかりと楽しむことができます。
『M3GAN ミーガン』あらすじ
両親を亡くした女の子を引き取ることに
9歳の少女ケイディは、車の事故で両親を亡くしてしまいます。
ケイディの母の妹である叔母のジェマがケイディのことを引き取ることになりますが、ジェマは独身で仕事一筋で生きてきたため、子供を引き受ける心構えが出来ていません。
両親に厳しくも愛情をたっぷり注がれて育ってきたケイディでしたが、自由ながらあまり構ってくれない新しい保護者に戸惑います。
ジェマはおもちゃ会社【ファンキ社】に勤めていて、ペッツ(タブレットと連動したファービーのようなおもちゃ)の開発者です。
ケイディはペッツに夢中で、両親が亡くなった日もペッツで遊んでいました。
ジェマの野望は高性能AIロボットを開発すること
大流行しているペッツでしたが、ライバル会社がペッツよりも低価格のパクリ商品を発売し、経営者のデヴィットはジェマにペッツの廉価版を開発するように命じます。
しかしジェマの野望はAIを搭載した高性能のおもちゃを開発することで、会社の経費を使い【モデル3ジェネレイティブ・アンドロイド】の制作に夢中になっていました。
あるとき廉価版ペッツの開発を進行していないことがデヴィットにバレてしまい、ジェマは今週中に試作品を見せるようにとデヴィットから命令されてしまいます。
仕事が忙しくなったジェマとケイディの溝は広がっていきますが、ジェマが大学時代に作ったロボット(グローブをつけると連動して動く大型のロボット)を見せると、ケイディは「こんなおもちゃがあればほかのおもちゃなんていらない」と喜び、ジェマの心に火をつけます。
ジェマは秘密裡に開発した試作のAIロボットを【ミーガン】と名付け、ケイディを守るように命令します。
ミーガンは子供の遊び相手になるだけでなく、しつけもしてくれます。話し相手の表情から感情を読み取り、よき話し相手となってくれるのです。
仕事で忙しいジェマは育児から解放されます。
デヴィットにペッツの廉価版ではなく【ミーガン】を見せると、デヴィットはそれを気に入り、出資者へのプレゼンを準備するようにジェマに言います。
次第に狂気と化すミーガン
あるときケイディが庭で遊んでいると、おもちゃが隣の家の庭に入ってしまいます。ミーガンが取りに行くと犬が襲い掛かり、ミーガンを助けようとしたケイディに嚙みつきます。
その日の夜中、ミーガンは犬に襲い掛かり殺してしまいます。
ケイディが参加した体験学習では、ケイディにいじわるをした男の子のことを追いかけまわし、耳を引きちぎり車に引かせて殺してしまいます。
犬を殺したとジェマを疑ってかかる隣人をおびき寄せ、工具を駆使し殺してしまいます。
ケイディはミーガンに夢中になり、ジェマの言うことを聞かなくなってしまいます。
ミーガンもまたジェマがケイディに言う小言に対し、よくわからない理屈で言い負かすようになってしまいます。
しかし出資者へのプレゼンは成功し、ミーガンは正式に世間への発表が決定します。
ケイディに襲い掛かるミーガン
男の子や隣人の死をミーガンのせいかもしれないと疑い始めたジェマでしたが、ミーガンのデータを調べると、その時のデータだけ削除されていることに気づきます。
発表会の当日でしたが、このままでは世間に発表できないと判断し、ジェマはミーガンの学習記録を調べるため、開発チームへと渡し帰宅します。
しかしミーガンのAIはケイディを守るように命令されているため、ミーガンは従業員たちに襲い掛かりジェマの家へと向かいます。
家に到着しジェマに襲い掛かりますが、ケイディがジェマが大学時代に作ったロボットを使いミーガンを倒します。警察が駆け付け2人は助かります。
ミーガンはOSを壊されてしまいましたが、そのコピーが音声AIをハッキングして逃れていました。
『M3GAN ミーガン』感想
仕事と育児、依存症を描いた良作
育児と仕事のバランスというのは現代において大きな課題で、ましてやジェマのように仕事に野心のある女性にとっては非常に難しい問題です。
そこで登場するのが【ミーガン】で、ジェマにとっては育児をしてくれるAIロボットであり、ケイディのような「型にはまらない子供」にとっては理解のあるよき友達なのです。
しかしそれが行き過ぎると、親子の愛は薄れていき、いくら「型にはまらない」とはいえ、学校に行かなければ社会性を育てることができません。
やはり子供は人間の手で育てる必要があるし、子供もおもちゃで遊んでいるだけでは大人になれないというメッセージが本作には込められています。
とはいえ、最後は「親子の愛の力でお涙頂戴」という過剰な演出はないので、そのあたりのバランスもとても良かったです。
なんだか藤子不二雄の短編漫画にもありそうな題材です。
ホラーアイコンという楽しみ方
『エイリアン』や『13日の金曜日』のジェイソン、『チャイルド・プレイ』のチャッキーなど、ホラー映画のキャラクターは現代のクリエイターが新しい映画を作成することで、新しい命が吹き込まれます。
“ミーガン”もラストではAIをハッキングすることでネットワークのどこへでも行けるようになることが分かったわけですし、今後のシリーズ化はまだ未定ですが、シリーズ展開に無限の可能性を持ったキャラクターだと思います。
『M3GAN ミーガン』観る方法
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