『ANORA アノーラ』あらすじと考察(ネタバレあり) イヴァンの両親は一体何者!?

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「タンジェリン」「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」「レッド・ロケット」などで高い評価を受けてきたショーン・ベイカー監督が手がけた人間賛歌の物語。

2024年・第77回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。第97回アカデミー賞では作品、監督、主演女優、助演男優、脚本、編集と6部門にノミネートされています。

身分違いの恋というシンデレラストーリーの、”その先”までを現代風に描いた物語。

主演のアノーラを演じるのは、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」や「スクリーム」に出演してきたマイキー・マディソン。

ロシア新興財閥の息子イヴァン役に、ロシアの若手俳優マーク・エイデルシュテイン。

予告映像では現代風の恋愛映画としての印象が強いですが、意外にもコメディ要素多めのドタバタ劇となっています。


公開日(日本):2025年2月28日

監督:ショーン・ベイカー

キャスト
アニー(アノーラ):マイキー・マディソン
イヴァン:マーク・エイデルシュテイン
イゴール:ユーリー・ボリソフ
トロス:カレン・カラグリアン
ガルニク:バチェ・トブマシアン

ストリップダンサーとして働くアノーラ(アニー)の元に、ロシアの財閥の御曹司・イヴァンが遊びに来る。

イヴァンは2週間のアメリカ旅行で遊びに来ており、ロシア系アメリカ人として少しだけロシア語が話せるアニーが接客することになったのだ。

イヴァンはアニーを気に入り、家に招くだけでなく1週間限定の”彼女”として契約を交わし、仲間たちも含め遊びまくる。

そして旅行で行ったラスベガスで結婚までしてしまうのだ。

しかし、息子が”娼婦”と結婚したと知ったイヴァンの両親は激怒します。

ロシア正教会の神父で小さいころからイヴァンの面倒を見てきたトロスと用心棒のイゴール、ガルニクの3人は結婚をなかったことにしようと2人の元へ訪れます。

ロシア正教会をも言うことを聞かせるイヴァンの親とは一体何者なんだ?と引っ張られたけど、ラストまで仕事の内容は明かされません。

おそらくロシアの新興財閥で、政界や正教会とも繋がりながら財を成していったのだろうと推測できます。

“どんなビジネスで財を成したか”というのはどうでもよくて「政界や正教会と繋がりがある」というのが物語としては大事。

ロシア正教会に関わっている以上、結婚はロシアの教会でしなければいけなかったり、離婚に対するルールも厳しい……というか、そもそも娼婦との結婚は認めるわけにはいかないので、最初は離婚ではなくそもそもの結婚をなかったことにしようとしてくるのです。

ロシアから両親がやってくると知ったイヴァンはそそくさと逃げ出し、アノーラは必死で抵抗するも男3人に太刀打ちできず、結局アノーラと3人は逃げたイヴァンを捜索することにする。

アノーラもイヴァンを探し出しイヴァンの口から「正式に結婚した」と言ってもらえば、家族も認めてくれるだろうと思ったのです。

一晩中探した挙句、イヴァンはアノーラが元働いていたストリップバーで別の女性と遊ぼうとしていたところを発見されます。

翌日、イヴァンの両親がアメリカへやってくる。

アノーラは両親へ結婚を認めてもらおうとするも無視されてしまい、イヴァンも両親には頭が上がらないようで、離婚はあっさりと成立してしまう。

国境や格差の違いで、ここまで話が通じなくなるものかということを感じさせられる。

イヴァンを探し回るシーンでトロスは若者に対して「何でオレの話を聞かないんだバカども!」と騒ぎ立てるのが印象的で「話が通じない」も、お互い様だし色々あるんだなと。

本作では国や宗教、仕事の違いによってここまで話が通じなくなるものかということもテーマとして描かれているのだと感じます。

アノーラを唯一人間として見ているのが、イゴール。

アノーラが身体を使いセックスワーカーとして金を稼ぐのと同じように、イゴールも持ち前の体力で金持ちの暴力担当として働いているのが2人の共通点。

離婚が成立し、イゴールはアノーラを送り届けるため、2人きりの時間が続きます。

アノーラとの最後の夜のシーンで「昨日誕生日だった」と言うのは、アノーラに出会ったことで生まれ変わったという意味にも取れます。

これまで黙って言うことを聞いていたイゴールが、イヴァンとアノーラの離婚が成立した時「イヴァンは謝るべきだ」と言ったシーンはとても感動的だし、婚約指輪を取り返してきてくれるというなんともかっこいい一面を見せる。

アノーラという名前に「光」という意味が込められているということを教えてくれるのもイゴール。自分らしく生きる意味を考えさせられるし、タイトルもアニーでは無く「アノーラ」なのもなるほどと感心する。

なぜアノーラがイゴールの上にまたがったのかと考えると、御曹司との結婚という”魔法”が解けてしまった以上、アノーラに出来るお礼は身体を使ってしかできないから。

ただ、ラストシーンでアニーはイゴールに拒んで欲しかったんだよなあと思う。

イゴールも男というところではイヴァンと変わらないということで、綺麗事は描きたくなかったのかと思う一方で、ゲイとからかわれたのを払拭したかったのもあるかも。と色々考えさせられるラストでした。

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