『ジョジョ・ラビット』あらすじと考察(ネタバレあり)

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物語の舞台は、第二次世界大戦下のドイツ。

10歳の少年“ジョジョ”は、空想の友人アドルフに励まされながら、立派な兵士になろうとしていた。

そんなある日、ジョジョは母親と二人で暮らす家の隠し部屋でかくまわれているユダヤ人の少女を見つけてまう――

少年ジョジョを演じるのは本作が初の映画主演となる“ローマン・グリフィン・デイビス”

ジョジョの空想の友人アドルフは本作の監督も務め、ユダヤ人の血を引く“タイカ・ワイティティ”

ジョジョに愛の強さを陽気に伝えようと奮闘するシングルマザーのロージーは“スカーレット・ヨハンソン”が演じます。

公開日(日本):2020年1月17日

監督:タイカ・ワイティティ

キャスト
ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)
エルサ(トーマシン・マッケンジー)
アドルフ(タイカ・ワイティティ)
ミス・ラーム(レベル・ウィルソン)
ディエルツ大尉(スティーブン・マーチャント)
フィンケル(アルフィー・アレン)
クレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)
ロージー(スカーレット・ヨハンソン)
ヨーキー(アーチー・イェーツ)

『ジョジョ・ラビット』あらすじ

10歳の少年“ジョジョ”は、今日から始まるヒトラー・ユーゲント合宿のためひどく緊張しています。

空想の友人“アドルフ”「お前はひ弱だが、ナチスへの忠誠心はピカイチだから大丈夫だ」と励まされ、気を取り直し合宿に向かうジョジョ。

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合宿では戦場で片目を失った“クレンツェンドルフ大尉(キャプテンK)”教官の“ミス・ラーム”による過酷な訓練が待っていました。

訓練が終わりヘトヘトになったジョジョは、唯一の友人である“ヨーキー”とともに眠りにつきます。

合宿2日目。

意地悪な教官たちからウサギを殺すように命じられるジョジョでしたが、かわいらしいウサギを前に何もできません。

恐怖にその場から逃げ出したジョジョに教官たちはジョジョ・ラビット(ウサギのように弱虫なジョジョ)とからかいます。

ひとりになったジョジョの前に現れたのは空想の友人アドルフ。

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ウサギは賢くて強い動物だと励まされ訓練に戻るも、手りゅう弾を投げる訓練でジョジョは顔と足にケガを負ってしまいます。

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シングルマザーとしてジョジョを育てる“ロージー”はこれに激怒。

ジョジョのケガが治るまで、クレンツェンドルフ大尉の指導のもと身体に負担のかからない奉仕活動を務めることになります。

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鉄くず集めやビラ配りをに奮闘したジョジョが家に帰ると、今は亡き姉の“インゲ”の部屋で隠し扉発見します。

恐る恐る扉を開けると、中にはユダヤ人の少女が隠れていました。

少女は“エルサ”と名乗り、ロージーに匿われていると言います。

ロージーは反ナチスの活動をしていますが、ジョジョに直接伝えることはせず、どうしたら人間の本来あるべき正義を伝えられるか奮闘していました。

生粋のナチス信者であるジョジョは、ゲシュタポに通報するとエルサを脅します。

しかしエルサは、ロージーとジョジョが自分を匿っていたと嘘をつけば、おまえたちも死刑になるとジョジョを言い負かします。

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空想の友人アドルフと相談し、ユダヤ人の秘密を全部話せばこの家に住んでもよいと条件を突きつけるジョジョ。

ユダヤ人の生態を調べ上げ、壊滅させるための本を書き上げようと思ったのです。

エルサはこれに本気で相手にすることはなく、ありもしないユダヤ人のとんでもパワーをジョジョにうそぶきます。

ジョジョはエルサの話に夢中になると同時にエルサ本人にもひかれ始めます。

エルサと話すうちに、エルサにはネイサンという離れ離れになってしまった恋人がいることがわかります。

嫉妬したジョジョはネイサンから手紙が来たと嘘をつき、ネイサンは君と別れたがっていると告げます。

エルサはこれに泣き出してしまい、焦ったジョジョはネイサンから前言撤回の手紙が来たとまた嘘を繰り返します。

そんなある日、ゲシュタポのディエルツ大尉がジョジョの家の抜き打ち検査にやってきます。

ロージーは不在にしており、必死にエルサを匿おうとするジョジョでしたが、エルサはゲシュタポの前に現れ、死んだインゲのふりをします。

ゲシュタポがジョジョの家に入っていくのを見ていたクレンツェンドルフもジョジョの家を訪れます。

エルサはディエルツに身分証を見せるように指示され、引き出しにしまっていたインゲの身分証を差し出します。

生年月日を尋ねられますが、クレンツェンドルフが間違いないことを確認します。

翌日、公園ではロージーが処刑されて首をつっていました。

インゲの身分証の生年月日とエルサの答えた生年月日は間違っており、クレンツェンドルフがごまかそうとしたものの、ゲシュタポは見逃していなかったのです。

ジョジョはエルサのせいで母親が殺されてしまったとエルサの肩にナイフを突き刺します。

しかしエルサを好きな気持ちが入り乱れ、傷は浅くその場で泣き崩れてしまいます。

街にでたジョジョは兵士として頑張るヨーキーと久しぶりの再会を果たします。

ヨーキーからヒトラーはすでに死んでいて、連合国が間もなくドイツを占領すると聞かされます。

早速やってきた連合軍を前に、ミス・ラームは子供たちに銃を持たせ突撃を命じます。

ジョジョもナチスの制服を着せられますが、その場から逃げ出し、連行されたクレンツェンドルフを見つけます。

しかし、クレンツェンドルフはジョジョを見るや『ユダヤ人のくそ野郎』とののしりジョジョを追い払います。

アメリカの軍人はジョジョのことをユダヤ人だと勘違いし見逃しますが、クレンツェンドルフは殺されてしまいます。

家に帰ったジョジョはエルサからどっちが戦争に勝ったのか尋ねられます。

ドイツ軍が負けたことを告げればエルサは隠し部屋から出て行ってしまうと恐れたジョジョは、ドイツ軍が勝ったと嘘をつきます。

しかし、その嘘はすぐにばれエルサは激怒。

ジョジョはダンスを踊りごまかすのでした。

『ジョジョ・ラビット』大事なポイント

クレンツェンドルフ大尉はなぜエルサやジョジョを守ってくれたのか?

映画の中で明確な表現はないですが、クレンツェンドルフはある秘密を抱えています。

それは彼がゲイであるということです。

クレンツェンドルフを演じた“サム・ロックウェル”は、パンフレットのインタビューでこう語っています。

クレンツェンドルフは片目でゲイのドイツ人だけど、そんなことよりも『がんばれ!ベアーズ』のマッソーにとても似ていることに気が付いたんだ(笑)。

クレンツェンドルフの単純な人間だと割り切れないところが気に入った。

彼は秘密を抱えている。

一つにはゲイのナチス党員という点で、いままでそんな存在を描いたことはなかったんじゃないかな。

いくつかの人格が同居するこの役を演じてみたいと思ったんだ。

ナチスは同性愛者を迫害しており、クレッツェンドルフはそのことにとても失望しています。

そのためゲシュタポがエルサのもとを訪れたときには匿おうとしてくれ、連合軍に包囲されたときには自らが犠牲となりジョジョを守ったのです。

登場こそ強烈でしたが、彼はただファッションデザイナーになりたかった、やさしい人間なのです。

(C)2019 Twentieth Century Fox

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