『スパイダーマン ホームカミング』『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』から続く、トム・ホランド版スパイダーマンの第3弾。
そもそもスパイダーマンの映画化権はソニー・ピクチャーズが保有しているものの、やはりMCU(ディズニー)にスパイダーマンが登場しないわけには・・・
ということで、ここ数年は権利の垣根を超えたコラボレーションが見られるマーベルの映画作品。
今回の『ノー・ウェイ・ホーム』では、ソニー・ピクチャーズが過去に単体で公開したトビー・マグワイア版とアンドリュー・ガーフィールド版からも俳優を変えずにヴィランが登場するということで大注目!
なんとなんと!予告では全く告知されていなかったものの、トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドもスパイダーマンとして出演!というとんでもないサプライズも用意されていました!
『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、これまでのマーベル映画を追いかけてきてよかった!と思わされましたが、今回はその感動に匹敵するくらい「スパイダーマンを好きでよかった!」と思わせてくれる映画でした。
『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』作品概要
公開日:2022年1月7日
監督:ジョン・ワッツ
キャスト:
ピーター・パーカー/スパイダーマン(トム・ホランド)
MJ(ゼンデイヤ)
ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)
ネッド(ジェイコブ・バタロン)
ドクター・オットー・オクタビアス/ドック・オク(アルフレッド・モリーナ)
ハッピー・ホーガン(ジョン・ファブロー)
マックス・ディロン/エレクトロ(ジェイミー・フォックス)
ノーマン・オズボーン/グリーン・ゴブリン(ウィレム・デフォー)
ウォン(ベネディクト・ウォン)
マリサ・トメイ(メイおばさん)
これまでのソニー・ピクチャーズ版『スパイダーマン』
『スパイダーマン』『スパイダーマン2』『スパイダーマン3』(2002年~2007年)
スパイダーマンの映画化権はキャノン、カロルコ、MGMなどを巡りようやくソニーに落ち着いた。
当初は『タイタニック』のジェームズ・キャメロンが監督を務める予定だったが、サム・ライミが担当することに。
サム・ライミ自身コミックスのファンだったこともあり、映像をどうコミックスに仕上げていくかということにこだわった作品。
昨今のコミック映画の基盤となったといっても過言ではないでしょう。
スパイダーマンを演じるのは『ノー・ウェイ・ホーム』でサプライズ登場を果たしたトビー・マグワイア。
サム・ライミ版から『ノー・ウェイ・ホーム』でヴィランとして登場するのは以下の通り。
ノーマン・オズボーン/グリーン・ゴブリン(ウィレム・デフォー) 『スパイダーマン』
ドクター・オットー・オクタビアス/ドック・オク(アルフレッド・モリーナ) 『スパイダーマン2』
フリント・マルコ/サンドマン(トーマス・ヘイデン・チャーチ) 『スパイダーマン3』
トム・ホランド版で過激な報道によりピーターを苦しめるJ・ジョナ・ジェイムソン(J・K・シモンズ)も本作から登場している。
『アメイジング・スパイダーマン』『アメイジング・スパイダーマン2』(2012年~2014年)
サム・ライミ版『スパイダーマン』は『2』までは好調だったものの、『3』ではヴェノムの起用を強いられ、支離滅裂な内容に。
シリーズは終了を余儀なくされました。
監督は『(500)日のサマー』で知られるマーク・ウェブが担当。
スパイダーマンを演じるのは『ハクソー・リッジ』『沈黙 サイレンス』のアンドリュー・ガーフィールド。
グリーン・ゴブリン、ドクター・オクトパスといった大物ヴィランが登場したサム・ライミ版に比べ、リザードやエレクトロなどちょっと大物感にかけた感じ・・・
『2』のラストではいよいよ次回ドクター・オクトパスが登場か?
という布石を作ったが、ソニー・ピクチャーズはマーベル・スタジオと提携した新スパイダーマンを発表したため本シリーズは幕を閉じた。
サム・ライ版から『ノー・ウェイ・ホーム』でヴィランとして登場するのは以下の通り。
カート・コナーズ博士/リザード(リス・エヴァンス) 『アメイジング・スパイダーマン』
マックス・ディラン/エレクトロ(ジェイミー・フォックス) 『アメイジング・スパイダーマン2』
『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』あらすじ
『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』のラストでミステリオによって正体をばらされてしまったピーター・パーカー。
ミステリオ殺害の濡れ衣を報道されてしまい、この騒動は自身はもちろんネッドとMJの大学進学の妨げになってしまった。
ドクター・ストレンジ登場
困ったピーターはドクター・ストレンジを頼ることに。
世界中の人間の記憶からスパイダーマン=ピーター・パーカーだということを忘れてもらうように頼みます。
しかし、呪文は失敗し別の次元(マルチバーズ)からスパイダーマンの正体を知るヴィランたちが同じ次元に集結してしまいます。
ピーターはヴィランたちを捕獲し、元の次元に帰すよう奮闘。
難なくヴィランを捕まえたピーターでしたが、このまま元の次元にヴィランを返すと別の次元のスパイダーマンに殺される運命にあると悟ります。
ピーターはスタークが残した技術を使い、ヴィランたちをもとの人間にもどすことを考えます。
ストレンジの反対を押し切りヴィランたちと行動するピーター。
ドクター・オクトパスの暴走する人工知能を制御することに成功しますが、グリーン・ゴブリンの裏切りによりヴィランたちは逃げ出してしまいます。
メイおばさんとの別れ
グリーン・ゴブリンとエレクトロの暴走を止めることができないピーター。
さらにグリーン・ゴブリンの攻撃によりメイおばさんが殺されてしまいます。
一方でMJとネッドはストレンジから奪った指輪で偶然にも別次元の扉を開きます。
トビー・マグワイア&アンドリュー・ガーフィールド登場!
ネッドが開いた扉から別次元のピーター(トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールド)が立て続けに登場!
一行はメイおばさんを亡くしうなだれるピーターのもとへ。
3人のピーターは協力しヴィランたちをもとに戻す薬を開発します。
3人のスパイダーマンによる共闘!
3人のスパイダーマンは自由の女神にヴィランたちをおびき寄せます。
見事なチームワークにとドクター・オクトパスの協力もありヴィランたちを倒すことに成功します。
しかし、ストレンジは呪文が失敗したことにより開いてしまった次元の扉を閉じれずにいました。
スパイダーマンの正体を知る者たちが、この次元にさらに終結しようとしているのです。
ピーターは今回こそ、全員がスパイダーマンの正体を忘れる呪文をストレンジに頼みます。
世界中の人々は呪文によりスパイダーマンの正体がピーターだということを忘れ去ります。
もちろんMJとネッドもです。
ピーターは自分を忘れたMJとネッドに会いに行きますが、2人はピーターのことを思い出すことはできませんでした。
自分がスパイダーマンであることを忘れられてしまった世界で、ピーターは新たなスタートを踏み出します。
サプライズに次ぐサプライズ!スパイダーマン映画の集大成!
ドラマ『ロキ』やアニメシリーズ『ワット・イフ…?』でみられるようになった別次元(マルチバース)の設定を最大限活かした作品となっていました。
過去の『スパイダーマン』『アメイジング・スパイダーマン』からヴィランが登場することは事前情報で分かっていましたが、まさかトビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドまで登場するとは!
2人の登場シーンには思わず息をのんでしまいました。
『アメイジング・スパイダーマン』では、グェンを助けることができなかったアンドリュー・ガーフィールドが今作ではMJの危機を救ったり、ピーターがグリーン・ゴブリンを殺すところを止めるトビー・マグワイアの表情は3部作しっかりとスパイダーマンを演じた彼だからこそできたものでした。
過去のスパイダーマン映画にとっても集大成といえる映画といって間違いありません。
今後ソニーは、スパイダーマンのヴィランを主人公とする映画シリーズを「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」として展開することが決まっています。
すでに公開されている『ヴェノム』シリーズをはじめ、今後予定されている『モービウス』『クレイヴン・ザ・ハンター』などもスパイダーマンが絡んでくるのか期待です!
なぜパルパティーンなのか?
物語の最後でパルパティーンのレゴブロッグが映し出されます。
これは『スパイダーマン ホームカミング』でネッドとピーターがレゴで一緒につくったデススターのてっぺんに乗せようとした思い出の人形ですね。
さらに机にはMJのバイトするカフェのカップが置かれています。
ピーターはあきらめずMJのもとに通っているのですね。