『ツイスターズ』あらすじと考察(ネタバレあり) 保守VSリベラルはもういいじゃないか問題

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『ツイスターズ』作品概要


公開日(日本):2024年8月1日

監督:リー・アイザック・チョン

キャスト
ケイト・クーパー(デイジー・エドガー=ジョーンズ)
タイラー・オーウェンズ(グレン・パウエル)
ハビ(アンソニー・ラモス)
ブーン(ブランドン・ペレア)
アディ(キーナン・シプカ)
スコット(デビッド・コレンスウェット)
キャシー(モーラ・ティアニー)
リリー(サッシャ・レイン)
ベン(ハリー・ハッデン=パットン)
ジェブ(ダリル・マコーマック)
ダーニ(ケイティ・オブライアン)
プラビーン(ニック・ドダーニ)

 

『ツイスターズ』あらすじと考察

1996年に公開された『ツイスター』の正当な続編。

なぜわざわざ【正当な】というのかといえば、『ツイスター』公開後、ツイスターの続編ぽい映画がいくつか公開されているから。

本作は『ツイスター』のその後の物語なのかというのはあいまいになっているけど、ところどころに前作を感じさせるイースター・エッグ的な要素が散りばめられていて、それを探すのも本作の楽しみの一つとなっている。

プロデュースとして前作から引き続きスティーブン・スピルバーグも名を連ねている。

物語は幼少期から竜巻に魅了された気象学の天才ケイト・クーパーが大学の仲間たちと【竜巻を手なずける】ため竜巻を追いかけながら実験をしようとするところから始まる。

観測機器は進化しながらもケイトたちはボロボロの【ドロシー】も使っている。

竜巻の規模を縮小させるための実験だったが、実験は失敗し5人のうち3人が亡くなってしまう。

ケイトを演じるのは『ザリガニの鳴くところ』で主演を務めたデイジー・エドガー=ジョーンズ

ケイトのほかに唯一生き残ったハビは『アリー/スター誕生』のラモン役で注目されたアンソニー・ラモスが演じている。

事故から5年がたち、ケイトはトラウマを抱えたままニューヨークの気象局で働いている。

そこにハビがやってくる。

ハビは軍で働いていたが、独立し、軍で使っていたレーダー装置(PAR)を使って竜巻をデータ観測しようとしてる。

そこに天才的な予知能力を持ったケイトに協力を仰ぎに来たのだ。

ケイトは1週間だけという条件でハビのチームとオクラホマ州に向かう。

オクラホマでは【竜巻カウボーイ】なるyoutuber軍団が派手な車を乗り回し注目を集めている

竜巻に花火を打ち込んだらどうなるか?といったような過激な企画で竜巻に車で突っ込んでいくような集団で、顔入りのTシャツやタンブラーを売り込んだりしていてめちゃくちゃだ。

前作のダスティのキャラクターがそのままこのチームに引き継がれているように感じるし、前作の仲間を捨てて独立してしまったチームVSまっとうに竜巻を追う主人公チームという構造になるかと思いきや、youtuber軍団のリーダーのタイラー・オーウェンズが実は良いやつなのだ。

最初こそケイトとタイラーのどちらが竜巻を予測できるか、という勝負になるが、youtuber軍団は見た目に反して積極果敢に被災者を助け、Tシャツを売るのも慈善活動の資金集めのため。タイラーはしっかりと気象学を勉強してることも判明する。

タイラーを演じるのは『トップガン マーヴェリック』でハングマン役を演じたグレン・パウエル。竜巻カウボーイを名乗るぐらいだからカウボーイスタイルでちょっとダサいかと思いきや、絶妙なバランスでめちゃくちゃかっこよく演じている。

一方でハビチームはカカシ・ブリキ・ライオンチームに分かれ竜巻を観測しようとするもケイトのトラウマもあり、うまくいかない。

ここでも『オズの魔法使い』へのオマージュが出てくるが、ドロシーが夢の国に行ってしまうのは竜巻に巻き込まれたからだ。

さらにハビのスポンサーが被災地のためといいつつ、被災者相手に金儲けをしている人物だということを知り、ケイトを悩ませる。

ケイトは母のいる実家に戻り、学生時代の研究を思い返したりする中で、タイラーがやってきて学生時代に失敗した実験を一緒にやろうと持ち掛ける。

最初こそ実験は失敗してしまうも、タイラーとともにこうしてはどうか?とアイデアを出し合い、ハビがこれまでPARで取ったデータも手に入れる。

そんな中、町に巨大竜巻がやってくる。

ケイトとタイラーたちは人々を安全な場所に避難させることに必死になるが、ハビのチームはあくまでデータ観測優先。

しかし、タイラーが看板の下敷きになり動けなくなっているところに、やはり被災者が優先だと仲間を捨てたハビが助けにやってきてくれる。

住民たちは映画館に逃げ込む。

前作ではドライブシアターで『シャイニング』が上映されていたが、今回は『フランケンシュタイン』が上映されている。

しかし、映画館には地下施設がなくこのままでは建物が崩壊してしまう。

そこでケイトは一人車を走らせ、タイラーと考えだしたもののまだ確立していない薬物を竜巻に打ち込み間一髪のところで竜巻は消滅する。

ラストでハビとタイラーはニューヨークに帰るケイトを空港まで見送りに来る。

ハビはタイラーに「本当にこのままでいいのか?」とそそのかし、タイラーはケイトの元に再び向かい映画は終了する。

 

 

 

【保守】VS【リベラル】はもういいじゃないか問題

オクラホマ州と言えば2022年に中絶を違法としたいわば保守的で共和党の支持者が多く住む州だ。さらにカウボーイというのも古き良きアメリカの象徴だ。

一方でハビは民主党支持の多いニューヨークに住むプエルトリコ系の有色人種。いわばリベラルな代表と言ってもいいかもしれない。

監督のリー・アイザック・チョンは韓国系のアメリカ人で前作の監督作『ミナリ』では世代・人種・宗教といった【分断からの融和】が描かれている。

例えば孫のデビッドから「変なニオイがする」と言われてしまう祖母のスンジャ。ここには明らかな世代の分断がある。だがスンジャは少しずつデビッドの気持ちを解きほぐしていき世代間の壁は取り払われていく。

神の存在を信じることができないジェイコブに対し、ポールはキリストの教えを熱心に説く。最初はポールを邪険に扱っていたジェイコブが受け入れていくのは宗教間の融和だ。

『ツイスターズ』でも相容れないものの融和が描かれている。

ドナルド・トランプの登場から映画では保守的な人物はどこか悪役として描かれることが多かったように思う。しかしタイラーは見た目とは関係なく慈善活動に積極的で頭もよく愛に溢れている。

逆にハビは金儲け主義のスポンサーに物申せずにいる。

そんな2人が終盤では協力し合って竜巻から目の前の人々を救うということで融和するのだ。

『ツイスターズ』は何も考えずに観ることが出来るディザスター映画としてもかなり面白いが、こういった面に注目してもより面白いかもしれない。

 

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