2010年代ラストイヤー!
『マーベル・シネマティック・ユニバーサル』が区切りを迎え『スターウォーズ』が完結。
○○年ぶりの続編!という作品も多く、『ゾンビランド』や『シャイニング』の続編『ドクター・スリープ』など懐かしの作品の新作が観ることができ、とても楽しい映画イヤーでした。
2019年、劇場公開の鑑賞作品は38本!
その中から鑑賞してよかった15本をランキング形式で紹介していきます。
15位:ゾンビランド:ダブルタップ
待ち望んでいたかと聞かれればそんなことはないけど、続編が公開となれば間違いなく観に行く。
そんな脱力系ゾンビコメディの続編が前作から10年の時を経て公開。
コロンバス役の“ジェシー・アイゼンバーグ”は、映画『ソーシャル・ネットワーク』で一躍有名俳優の仲間入り。
ウィチタ役の“エマ・ストーン”は『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞主演女優賞を獲得。
監督の“ルーベン・フライヤー”は『L.A.ギャングストーリー』『ヴェノム』が大ヒットし、脚本の“レット・リース”“ポール・ワーニック”は『デッドプール』を書き超売れっ子に。
俳優やスタッフ陣が売れっ子になりつつも、くだらないノリは前作から変わっていないのが嬉しいポイント。
ストーリー的にも前作の10年後ということで、なんの違和感もなく鑑賞できました。
ただ前作を鑑賞していないとあまり楽しむことができないので、興味のある方は前作からチェックしてみてください。
映画『ゾンビランド ダブルタップ』あらすじ(ネタバレあり)
14位:女王陛下のお気に入り
15位の『ゾンビランド:ダブルタップ』から引き続き“エマ・ストーン”主演作品がランクイン。
18世紀初頭、フランスと戦争下にあるイングランドの王室を舞台に、女王と彼女に仕える2人の女性の愛憎劇を描いています。
昔のイングランド王室が舞台ということで、おカタめな映画かと思いきや昼ドラ級の女同士のドロドロバトルが繰り広げられます。
没落した貴族の娘アビゲイル(エマ・ストーン)は、アン女王の側近で裏で政権を操るレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)をどうやって蹴落とすのか!?
ときに爆笑しながら鑑賞できるので、気軽に観てほしい一本です。
13位:ジョン・ウィック:パラべラム
もはや説明不要の第3弾。
よくアクション映画でナイフを投げて華麗に突き刺さるシーンがあるけど、そんなうまくいくことないよね?
だからナイフの投げ合いシーンはなんとなくぎこちない。
そんな謎のリアリティーを徹底して追いかけるのが『ジョン・ウィック』シリーズ。
今回は本で殴りバイクで疾走、馬を操り、ジョン・ウィックファンを公言する敵と格闘を繰り広げながら世界中を駆け巡ります。
『ジョンウィック』シリーズならではの独自ルールが独特すぎるも、キアヌなら許せちゃうなんとも絶妙なバランスがすばらしい映画です。
12位:ドクター・スリープ
『シャイニング』の40年ぶりの続編。
雪山のホテルで父親に殺されかけ、心に傷を負いながらも大人に成長した“ダニー”が主人公の物語です。
能力バトルがメインとなり『シャイニング』とは少し雰囲気の違う作品となっていますが、『シャイニング』では拾われることがなかった細かい謎が次々と解明されていきます。
父親に殺されかけるという大きなトラウマを背負った“ダニー”が、そのトラウマをどのようにして乗り越えていくかというのも見どころです。
11位:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
「昔むかしハリウッドで~」というタイトルの通り、1969年のハリウッドで実際に起きた事件題材にした本作。
1969年はヒッピームーブメントまっただなかで、若者たちは就職せずに自由を謳歌していた時代。
しかし、麻薬が蔓延しカルト教団(マンソン・ファミリー)が女優である“シャロン・テート”を惨殺するという痛ましい事件が起こってしまいました。
そんな時代に“クエンティン・タランティーノ”監督は“レオナルド・ディカプリオ”演じるリックと“ブラット・ピット”演じるクリフを解き放ちます。
こんな自由な時代があったのかとうらやむ一方で、タランティーノならではのエンターテインメントが楽しい一本です。
10位:ブラック・クランズマン
舞台は1970年半ばのアメリカコロラド・スプリングズ。
黒人として初めての警察官ロン・ストールワースが差別に苦しみながらも、白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」への潜入捜査に挑むクライム・エンターテインメントです。
こんなとんでもない設定にも関わらず、事実にもとづいた物語ということだからびっくり。
トランプ大統領の差別主義をガッツリ批判しつつも、手に汗握る潜入捜査、センスのあるコメディとめちゃくちゃクオリティの高い作品です。
デンゼル・ワシントンの息子“ジョン・デビッド・ワシントン”と、『スターウォーズ』でカイロ・レン役を演じた“アダム・ドライバー”の掛け合いにも注目です。
9位:ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
2014年に公開された前作『GODZILLA ゴジラ』もそれなりによかった。
東日本大震災から3年が経ち、自粛ムードは少しずつなくなってきていたとはいえ、原子力発電所の事故から始まる物語に「日本頑張れ」というメッセージが込められているように勝手に感じてしまったのもあるかもしれない。
本作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は、とにかく日本のゴジラ愛にあふれまくった作品でめちゃくちゃよかったです。
オキシジェン・デストロイヤーの登場や、モスラを研究するアイリーン・チェン/リンが双子であること。
「ゴジラVSデストロイヤ」を彷彿させるバーニング・ゴジラの登場など、古くからのゴジラファンが楽しめるギミックが数多く散りばめられています。
怪獣たちに振り回されながらも懸命に戦う人間たちが空回りし続けるのも、「平成ゴジラ」で観てきたような雰囲気を感じることができたのも嬉しいポイントでした。
モスラ、キングギドラ、ラドンといったメインの怪獣たちを惜しみなく登場させ、「ゴジラのテーマ」「モスラのテーマ」などの各怪獣のテーマ曲が劇中で効果的に使われ、そのアレンジも素晴らしく心が躍ります。
8位:THE GUILTY ギルティ
緊急通報指令室のオペレーターである“アスガー”一はある日、今まさに誘拐されているという女性からの通報を受ける――
彼に与えられた事件解決の手段は電話口から聞こえる車の発車音、女性の怯える声、犯人の息遣いのみ。
というシュチュエーションサスペンス。
緊急通報指令室内のみで物語は進み、映し出される登場人物はオペレーターの“アスガー”(ヤコブ・セーダーグレン)のみの超低予算作品。
にもかかわらず、電話口から聞こえる悲痛な女性の叫びに手に汗握り、予測できない展開に最後まで気の抜けない作品です。
低予算だからとかそういうことは関係なく、サスペンスとして超優秀なので、観ていない方はぜひ!
7位:この世界の(さらにいくつもの)片隅に
2016年に公開し、ロングランヒットを記録した『この世界の片隅に』に30分のカットを追加。
追加カットと聞くと、ちょこっとカットを追加してあわよくばもう一儲け……という想像もしてしまいますが、この追加カットが物語に別の見方を与えすばらしい内容になっています。
『この世界の片隅に』では、すずさんと佳子の二人に焦点を当てていますが、チョイ役で出てきた遊女のリンさんにも焦点を当てることによって【さらにいくつもの】人々が懸命に居場所を探しながら生きているとういうことがわかり、物語のテーマをさらに深いものにしています。
『この世界の片隅に』を観た方は、どのシーンが追加になっているのかということと、シーンが追加されることで起こる物語の変化を楽しんでほしいです。
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』追加シーン解説【スイカを食べる幽霊の正体は?】(ネタバレあり)
6位:アス
とある一家がバカンス中に自分たちそっくりの不審者に襲われる。
そんなシンプルなストーリーの中に、現代の社会問題に対する投げかけがふんだんに散りばめられています。
ホラー映画としてもその不気味さは後を引くし、なにより「得体の知らない誰か」に襲われるよりも自分にそっくりというまったく心当たりがないわけではない人物に襲われるというのは思った以上に恐ろしいものです。
物語のところどころに「知っていればより楽しむことができるポイント」が隠されているので、いろんな映画評論家の解説を聞いてみるもの楽しい映画です。
5位:スパイダーマン:スパイダーバース
ピーター・パーカーなる人物が、蜘蛛に噛まれて能力を得た姿が基本のスパイダーマンですが、いまやいろんなスパイダーマンがはびこっていて、カオスな状態となっています。
この映画では、様々な次元にいるスパイダーマンたちがある事件をきっかけに一つの次元に集結します。
そんなカオスなスパイダーマンたちが集まったところでいったいなにがおもしろいの?という疑問も聞こえてきそうですが……
そのカオスな状況を逆手に取り、一つの作品として見事に昇華されているんです!
実写風のアニメで描かれますが、日本のセルアニメ、モノクロ、カートゥーン風とそれぞれがのスパイダーマンたちが違うアニメーション手法で表現されていているのも楽しいポイントです。
4位:グリーンブック
黒人差別が色濃く残るアメリカを舞台に、黒人ピアニストとそのボディーガードがより差別の激しい南部をコンサートツアーで巡るというロードムービー。
タイトルにもなっている「グリーンブック」というのは、当時の黒人が旅行に出る際に、黒人が使うことの出来るレストランやモーテルを掲載したガイド本のことです。
黒人差別という重いテーマを扱いながらも、繊細な黒人ピアニスト“シャーリー”と粗暴な白人ボディーガードの“トニー”のやりとりがおもしろ可笑しく、全編を通してコメディタッチで描かれています。
シャーリーはなぜ敢えて差別の激しい南部にツアーに出かけるのか。
そして次第に芽生えていくシャーリーとトニーの友情が最高に楽しい一本です。
3位:ボーダー 二つの世界
2019年一番衝撃的だった映画がこの『ボーダー 二つの世界』です。
『ぼくのエリ 200歳の少女』の原作者“ヨン・アイビデ・リンドクビスト”が、自身の小説を元に共同脚本を手がけた北欧ミステリー。
醜い容姿のため孤独を感じる女性“ティーナ”は、ある日自分と雰囲気の似た男性“ヴォーレ”に出会い、自分でも知らなかった自らの秘密を聞くことになります。
「ボーダー」とタイトルにもある通り、世の中に自然に引かれている様々な境界線に疑問が投げかけられた映画です。
2位:アベンジャーズ/エンドゲーム
2008年『アイアンマン』が公開されてから11年。
「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」作品全23作を鑑賞してきましたが、本当に追いかけてきてよかったという終わり方をしてくれました。
これから新しいシリーズとしてフェーズ4がスタートしますが、楽しみに鑑賞したいと思います。
1位:ジョーカー
これまで数多くのDC作品に裏切られてきたのでw、若干びくびくしつつ鑑賞しましたが、そんな心配は杞憂に終わりました。
DCコミックスのバットマンの敵として1940年に登場し、以降悪のカリスマとして絶大な人気を誇るジョーカー。
本作ではこれまでコミックスでも語られることがなかったジョーカー誕生の物語が完全オリジナルで描かれていています。
社会的弱者である主人公に感情移入するように物語は進みますが、本当の悪はいったい何なのか。
また、観る人によっていろいろな解釈ができるのもおもしろいポイントでした。
まとめ
14位:女王陛下のお気に入り
13位:ジョン・ウィック:パラべラム
12位:ドクター・スリープ
11位:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
10位:ブラック・クランズマン
9位:ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
8位:THE GUILTY ギルティ
7位:この世界の(さらにいくつもの)片隅に
6位:アス
5位:スパイダーマン:スパイダーバース
4位:グリーンブック
3位:ボーダー 二つの世界
2位:アベンジャーズ/エンドゲーム
1位:ジョーカー