『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)でサノスにあっけなく殺されてしまったロキ。
殺されてしまった瞬間「あぁ!私たちのロキが!!」と嘆き悲しんだものの、そこまで大きな喪失感をうむこともなく(笑) そしてそんな彼の存在すら忘れ、『ワンダヴィジョン』『ファルコン&ウィンターソルジャー』を楽しんだ人も多いのではないだろうか?
そんなヴィランながら、どこか憎めない存在感を放っていたロキがドラマになって帰ってきました!
そもそも殺されてしまったのに単独ドラマってどういうこと?という疑問や、今後への伏線か?というキャラクターも登場しているので、あらすじとともに書いていきます。
『ロキ』作品概要
公開日:2021年6月9日~ディズニープラスで独占配信
監督:ケイト・ヘロン
キャスト:
ロキ(トム・ヒドルストン)
メビウス・M・メビウス(オーウェン・ウィルソン)
ハンターC20(サッシャ・レイン)
ラヴォナ・レクサス・レンスレイヤー(ググ・バサ=ロー)
ハンターB15(ウンミ・モサク)
これまでの『ロキ』
『アベンジャーズ/エンドゲーム』でアイアンマンたちは時間泥棒を行い、『アベンジャーズ』の終盤、ニューヨークでロキを捕獲する時間まで戻ってきます。
『アベンジャーズ/インフィニティウォー』でサノスに殺されてしまうロキだが、ドラマ『ロキ』では、もしもロキがアベンジャーズに捕まらずに、四次元キューブを手にしたまま逃げていたら?というところから始まる。
ということで、これまでのロキの活躍(裏切り?)を振り返ってみます。
『マイティ・ソー』(2011年)
アスガルドの第2王子ロキは、自分がオーディンの息子ではなく霜の巨人ラウフェイの息子だと知ってしまう。
その嫉妬心から兄のソーを地球に追放する。
ロキはオーディンが長い眠りについた隙に王座を奪い、地球に向けて最強兵器デストロイヤーを放ち、ソーの抹殺を試みる。
さらに巨人を騙し、巨人の国を破壊しようとしたところをソーに阻止される。
眠りから覚めたオーディンはロキに救いの手を差し伸べるも、その助けを振り払い宇宙の彼方へ消えていった。
『アベンジャーズ』(2012年)
ロキはサノスと取引し、マインドストーンを手に入れる。
ホーク・アイを操り、アベンジャーズの心を操り仲間割れさせてしまう。
四次元キューブを使い、ニューヨーク上空にワームホールを出現させ、チタウリの軍団を呼び寄せる。
ソーが説得するも、ロキは短剣でソーの腹を刺してしまう。
その後、団結を取り戻したアベンジャーズに捕まりボコボコにされてしまう。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013年)
アベンジャーズに捕らえられたロキはアスガルドの牢獄に入れられる。
ロキを気にかけるのは母のフリッガだけだったが、そのフリッガはダークエルフのマレキスに殺されてしまう。
母の仇を討つためソーに力を貸すロキだったが、マレキス軍との戦いで命を落としかける。
しかし、オーディンの姿に化け王座を奪っていたのだった。
『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017年)
王になったロキは、自分が主役の劇を演じたり自分の像を立てたりと好き放題。
しかしソーに正体がばれると、オーディンを地球の老人ホームに置き去りにしてきたと白状する。
惑星サッカールでは、支配者のグランドマスターに媚びを売り、剣闘士にされたソーを裏切ろうとした。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)
ソーと和解したロキは、サノスに立ち向かうもあっけなく殺されてしまう。
しかし『アベンジャーズ/エンドゲーム』でアイアンマンたちが『アベンジャーズ』の時間まで戻ってきたとき、本来であればアベンジャーズに捕まるはずのロキは四次元キューブを奪い逃走する。
マーベルドラマ『ロキ』は、逃げ出した先で分岐してしまった時間軸でのロキの活躍?が描かれます。
『ロキ』あらすじ
1話「大いなる目的」
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
サノスを倒すためインフィニティストーンを集めるアイアンマンたちは、ニューヨークでのロキとチタウリとの戦いまで時間を遡る。
本来の時間軸であればロキは拘束されるが、運のいいことにロキは四次元キューブを手に入れ、逃げ出してしまう。
ゴビ砂漠までワープしたロキの前に現れたのは、TVA(Time Variance Authority:時間変動機関)の兵士たち。
ロキの抵抗むなしく、TVAの兵士たちはいとも簡単にロキを確保してしまう。
TVAの裁判官・ラヴォナ・レンスレイヤーの前に引き出されたロキは、本来起こすべき行動(神聖時系列)を乱した罪で有罪となってしまう。
しかし、立て続けにTVAの兵士が殺される事件を調べる捜査官のメビウスは、ロキの身柄を引き取ることを申し出る。
何度もメビウスの隙をつき逃げ出そうとするロキだったが、インフィニティ・ストーンの力すら無力化するTVAの力に為す術もない。
さらにロキはTVAが保管する「ロキの行動ベスト盤」を発見し、サノスに殺され幕を閉じる自分の姿を見てしまう。
そんなロキにメビウスは使命を与える。
それはメビウスと一緒にTVAを殺す変異体を捕まえることでした。しかもその変異体は何人いるかもわからないロキ自身の変異体だというのです。
2話「変異体」
捜査に加わったロキは、神出鬼没のロキの変異体がラグナロク(文明が滅びるとき)に隠れているということを発見。
ラグナロクでは変異体がどんなに悪さを働いても、最終的に文明が滅びるということは決まっているので、時間の分岐は起こらないのです。
ロキとメビウスは試しに、ポンペイの火山噴火直前にタイムスリップし、時間軸が変わってしまうような行動を起こします。
しかし、結局のところ文明は滅びる運命にあるので、時間分岐は起こりませんでした。
変異体が起こした事件の現場に落ちていたお菓子の包み紙から、ロキの変異体は2050年のアラバマでのハリケーンに潜んでいると突き止めます。
ロキとメビウス、TVAの兵士たちはアラバマのスーパーマーケットに向かいます。
変異体は、地元の住人やTVAの兵士たちの心を操り、ロキたちに襲い掛かります。
さらに変異体は兵士の心を操りタイムキーパー(神聖時系列を決定する存在)の居場所を聞き出します。
ロキは変異体に協力してTVAを乗っ取ろうと提案しますが、変異体はこれを拒否。ついに姿を現した変異体は女性版ロキ(レディ・ロキ)でした。
レディ・ロキはTVAの兵士から盗んだリセットチャージ(分岐した時間軸をなかったことにする装置)を現場にセットし、タイムドアを使い逃げていきます。
メビウスの静止を振り切り、ロキもレディ・ロキに続きタイムドアの向こうへと消えていきます。
一方TVA本部では、レディ・ロキが仕掛けたリセットチャージにより、多くの時間で分岐が起こる異常事態が発生してしまいました。
3話「ラメンティス」
TVAの兵士からタイムキーパーの居場所を聞き出したレディ・ロキは、TVA本部へ乗り込み、ロキもこれに続きます。
しかし兵士たちに追い込まれたロキとレディ・ロキは、2077年の消滅寸前の惑星ラメンティス1に逃げ込みます。
レディ・ロキはさらにテレポートしようとしますが、テレポートのパッドのバッテリーが切れてしまい、仕方なくロキと行動します。
レディ・ロキはロキと呼ばれることを拒み、シルヴィと名乗ります。
シルヴィが眠った隙にロキは酔っ払い、めちゃくちゃな行動を起こし、パッドが壊れてしまいました。
ロキはシルヴィに謝り、脱出ロケットを乗っ取りに行くことを提案しますが、2人の目の前でロケットは隕石で破壊されてしまいました。
4話「分岐イベント」
死を悟ったシルヴィは、ロキに自分は子供のころにアスガルドにいたところをTVAに逮捕されたのだと語ります。
しかし裁判にかけられる直前、レンスレイヤーの隙をつき逃走。それからずっとラグナロクに隠れているのです。
そしてシルヴィはTVAの兵士たちもまた、自分と同じ変異体だとロキに教えます。
ラメンティス1が滅びようとする瞬間、ロキとシルヴィの間に恋愛感情が生まれ、時間分岐が起こります。
その時間分岐を発見したメビウスがラメンティス1に駆け付け、ロキとシルヴィを救出しました。
メビウスは逃げたロキを反省させるため、ロキをタイムループに放り込みます。
タイムループではロキがいたずらでシフの髪を切ってしまい、シフが怒ってロキをボコボコにするということが永遠に繰り返されます。
一方でTVAの兵士B-15はシルヴィの尋問中、自分は本当は変異体で、過去の記憶を消されTVAの兵士になったことに気づかされます。
メビウスもロキにTVAの職員は皆変異体だということを聞かされますが、信じません。
しかし、レンスレイヤーのパッドを盗みだし、やはり自分や職員たちが変異体であり本来は家族がいたことを知ってしまいます。
TVAの職員たちはタイムキーパーが創り出したと信じていましたが、無理やり連れてこさせられ働かされていたのです。
レンスレイヤーはパッドを盗まれたことに気づき、メビウスを剪定(存在を消すこと)してしまいます。
ロキとシルヴィはレンスレイヤーと兵士たちに追い込まれますが、覚醒したB-15に助けれられタイムキーパーを切り付けます。
しかし、タイムキーパーはただのアンドロイドでした。
レンスレイヤーはシルヴィの目の前でロキを剪定してしまいます。
ロキが目を覚ますと「子供のロキ」「老人のロキ」「ワニのロキが」目の前に現れました。
5話「未知への旅」
シルヴィはレンスレイヤーに選定された人物は虚無の空間に送り込まれると聞きます。
一方、虚無の空間に送り込まれたロキは、ロキの変異体たちと行動を共にします。
虚無の空間では、巨大な雲のような怪物アライオスが門番としてロキたちが逃げないように見張っています。
シルヴィはレンスレイヤーから剪定の杖を奪い取り自らを剪定し、虚無の空間に行きます。
虚無の空間でアライオスに飲み込まれそうになりますが、間一髪のところでメビウスが助けに入ります。
ロキたちはアライオスから逃れるため、地下の空間に避難。そこに黒人のロキや大統領候補にもなったロキなどが乱入し乱闘騒ぎになります。
ロキは子供のロキ、老人のロキ、ワニのロキとともにこっそり地下空間を抜け出します。
ロキたちがアライオスを倒す方法を考えていると、メビウスとシルヴィが合流します。
メビウスはシルヴィのパッドを使い、TVAへ。シルヴィはアライオスが虚無空間から脱出するカギだと言い、アライオスの心を操ろうと提案します。
ロキとシルヴィは協力しアライオスに挑みます。
老人ロキの巨大な幻覚を造り出す魔法も手伝い、ロキとシルヴィはアライオスが守る先「時の終わり」へと進んでくのでした。
6話「とわに時を いつでも」
「時の終わり」の城に入るシルヴィとロキをミス・ミニッツが出迎えます。
ミス・ミニッツはロキとシルヴィに変異体のまま何の不自由もなく暮らせるようにするから帰るよう言いますが、2人はこの提案を拒否。
2人はついにタイムキーパーに出会います。
タイムキーパーは2人が来ることも自分が決めた脚本通りだと言い、2人の攻撃も難なくかわしてしまいます。
タイムキーパーはもともと学者でしたが、違う時間軸があることを発見。最初は別の時間軸の自分の変異体とも仲良くやっていましたが、次第に悪い変異体もいることを知り戦争になりかけました。
その戦争を防ぐためタイムキーパーは神聖時系列を守るTVAを創ったのです。
タイムキーパーは2人に自分を殺し戦争を勃発させるか、2人で自分の代わりに戦争を阻止するタイムキーパーになるか問いかけます。
シルヴィはタイムキーパーを殺してしまいました。
TVAに戻ったロキはタイムキーパーのことをメビウスに伝えますが、そもそもメビウスはロキのことが誰だかわかりません。
ロキが周りを見渡すとTVAにはどでかいタイムキーパーの銅像が立っているのでした。
ラストの意味は?2期決定!
タイムキーパーを殺しTVAに戻ったロキのことをメビウスは認識できず、タイムキーパーの銅像が映りドラマは終わります。
これはロキが別の次元(マルチバーズ)に迷い込んでしまったということを意味します。
マルチバースは、2021年夏公開予定のアニメシリーズ『ワット・イフ…?』や、2023年3月に公開予定の『ドクター・ストレンジ in マルチバース・オブ。マッドネス(原題)』での基本的な設定となってくるでしょう。
ドラマシリーズは「観ておけば映画をより楽しむことができる」くらいの立ち位置かと思っていましたが、以外にも「観ないとついていけない」くらいの立ち位置になってくるのかもしれません。
さらには2023年2月公開予定の『アントマン&ワプス:クアントゥマニア(原題)』では、タイムキーパー役のジョナサン・メジャースが征服者カーンを演じることが決定しています。
征服者カーンもマルチバースでの重要キャラクターになってきますので、やはりドラマシリーズも必見!ということになってきそうですね。
さらにクレジット後には2期が公開されることも発表されました!
さらなるロキの活躍から目が離せません!